先週末の仮想通貨市場全体の暴落の原因
1月21日の金曜日は、まさに「ブラックフライデー」になったと考えるのが妥当でしょう。24時間の市場損失は1370億ドルに達しました。
仮想通貨市場からの資金流出は約8億8千万ドルと報告され、1日の流出額としては過去最大級となりました。ビットコインでは約1億7,500万ドルの清算がされていました。市場の暴落に関しては、いわゆる「連鎖的清算」が上値や下値への動きを悪化させる傾向があるため、これは最も重要な点の1つであると言えます。
もう一つの暴落の要因は、仮想通貨の使用を違法とする国がまた一つ増えたという事です。ロシアは、全ロシア領土での仮想通貨の使用とマイニングの禁止を勧告しました。
さらに、週末を前に米国株の大幅下落がありました。米国の株式市場は歴史的に仮想通貨市場にかなりの影響を及ぼしており、今回もそうであったとしても不思議はありません。過去72時間で、S&P500指数は4％以上下落しました。さらに、ビットコインとSPXは0.59という高い接続性を持っているため、下落は互いに影響し合う可能性が高かったのです。
土曜日、仮想通貨の価格は急落し続け、ビットコインは11月にピークに達して以来、その価値の半分以上を失いました。
時価総額第一位の仮想通貨ビットコインは、土曜日に約8％下落し、35,000ドルをわずかに上回る価格で取引されました。11月には最高値の69,000ドルに達し、ほぼ50％の下落を記録することになりました。一方、時価総額で2番目に大きい仮想通貨であるイーサリアムは、土曜日に約10％下落し、およそ2,400ドルとなっています。
この損失は、木曜日の株式市場の下落を受けたものです。仮想通貨と従来の株式は今月予想される米連邦準備制度理事会（FRB）の利上げが市場に与える影響を投資家が懸念し、一様に下落しています。
ビットコインの典型的な投資論は、政府の刺激策の結果として拡大するインフレに対するヘッジとして機能するというものですが、エコノミストは、よりタカ派的なFRBが仮想通貨市場の帆を膨らませるかもしれないと警告しています。
また、米国当局がデジタル通貨に対する支配力をさらに強める恐れもあります。先週初め、ロシアの中央銀行は、金融の安定、個人の福利厚生、国の金融政策の自律性に危険を及ぼすと主張し、仮想通貨の使用と採掘を禁止することを示唆しました。米国の当局も同様に、市場の主要部門に対する監視を強めています。
このような混乱の中で市場がどこに落ち着くかは分かりませんが、1年半の強気相場が続いた後、市場がリスクオン資産に懸念を抱いていることは明らかでしょう。逆に、金や銀のような安全資産は、2022年1月、相対的な強さを示しながら、好調に推移しています。
今回の暴落は、常に適切な財務管理を行うことを思い出させる良い材料となりました。仮想通貨市場は歴史的に爆発的な動きに事欠きませんが、これは当分の間変わらないでしょう。
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